LAMTIP PARTNERS Co., Ltd.

Columnコラム

所長コラム

ファンドとIPOの現状

2008 年 11 月 7 日

ファンドという投資家がいることをご存知でしょうか。

中小の社長様方は自分達には関係ない、あれは新聞の中で見るものだ、と思って
おられる方も多いですが、最近は意外と身近な対象になってきています。

 

ファンドには大まかに言って、事業ファンド、不動産ファンドがあります。

不動産ファンドはその名のとおり、不動産に投資して、利回りを上げるファンドのことを
言います。

また、事業ファンドとは、ジャフコの様に、未上場企業に投資して、IPO(上場)益を
収益としていきます。この時、カーライルの様に再生を主とするファンドもあります。

ファンドについて語る時は、「EXIT」が重要となります。「EXIT」とはファンドが投下
した資金が「企業資本」となり、その後、再度キャッシュとして戻ってくる態様のことを
言っています。

ファンドも商売ですから、資金の回収期間が余りに長期で、配当も無い企業に
投資などしません。従って、ファンドから資金を入れた瞬間に、どのように回収させ
るかを経営判断の中に織り込む必要があります。

 

近年「IPO」(上場)が「EXIT」の大きな流れでした。

しかし上場のリスクが高すぎる(日本版SOX法、4半期開示、投資家に対する説明
責任、市場で集められる資金が僅少)ため、経営陣が長期的、もしくは俯瞰的に
事業を眺めることができず、上場しづらくなってきています。

そのため、最近では、ファンドに対する「EXIT」として、①金庫株(ファンドが入れた
株式を数年後時価で買い戻す)②他の企業への株式譲渡(シナジーが見込める
他の企業に株式を売却)という方法も盛んになってきています。

 

20年10月以降、サブプライム問題から発する金融危機のため、銀行の貸し渋りも
増加してきています。また既にある借入金も景気に関係なく返済を迫られます。

せっかくライバル会社との差別化を進め、黒字になったのに、資金繰りで会社が
存続できなくなったら大変です!資金繰りのパイプは様々なモノを用意しておくこと
をお勧めします。その時はぜひご相談ください。