Columnコラム
24年年頭のご挨拶~どのようなサービスを行っていきたいか
2012 年 1 月 16 日遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年は稚拙なメルマガをお読み頂きありがとうございました。
今年も皆様に役立つ情報をお届けしたいと思っておりますので
今後もお読み頂ければ幸いです。
年末に読んだ本の中で興味深かった本がありましたので、少し内容を
お話ししたいと思います。
もうお読みになった方もおられると思いますが、
『スティーブ・ジョブズI・II』
講談社 ウォルター・アイザックソン著
iPhoneで有名な『アップル』を創業し、「トイ・ストーリー」等を
制作した『ピクサー』という会社も経営していた稀代の経営者の自伝です。
内容は簡潔に言うと(簡潔すぎるかもしれませんが(汗)
●ベンチャー企業として成功し、上場まで持っていく。
●社内のマネジメントができず会社を追われる。
●自社が立ち上げた企業が倒産の危機にあって、呼び戻され、
会社を再生させる。
●時価総額世界一の企業へと成長させる。
この様なストーリーですが、一般の経営者でも学ぶべき点が十分に
ありました。
〇事業の集中と選択
〇事業部制(専門)を横断するリーダーシップ
大まかに述べると上記の2つが最大のポイントです。
経営者には守りに強い人、攻めに強い人と分かれますが、いずれも
万全という方は稀です。
ジョブズはまさしく天才だと思いますが、会社の成長期・衰退期に
どの様に組織、そして事業を軌道に乗せていったのか、一読する
価値のある本だと思います。
時間があればぜひお読みください。
さて、今年初めのメルマガは、「宮原会計事務所の年頭の目標」を
お話ししたいと思います。
少し話は飛びますが、これからの会計事務所はどのようなサービスを
行うべきでしょうか。
会計業界に対するクライアントのニーズについて、様々な社長に
うかがってみると、
1.税務・経理に対する洞察力
単に税務の知識をひけらかすのではなく、クライアントが行う
取引に対して「税務上どのようなリスクが発生するか」を
教えてほしい。
2.経営に関するリスクヘッジ
経営を行っていると、資金繰りや従業員の労務問題、訴訟等の
法律問題などが起こってくる。
ある方向に会社が進んでいく場合、経営上のリスクを未然に防ぐ
「手段」を教えてほしい。
3.売上高をどう伸ばしたらよいか
売上高が急減(もしくは低迷)しているので、他の事業を
立ち上げたい。
ついては、他の商材を扱うなど自身の専門分野以外の
マーケットの情報を教えてほしい。
上記の内容は、とても会計事務所の守備範囲では無いものも
あります。
ただ、経営者は周りに相談できる人がいません。
知っている情報を少しでも聞きたい、という切実な願いだと思います。
この様な広範囲なニーズに対して、現在の会計業界では、
監査職員一人一人の力量に頼ってしまい、担当の知識と経験で
業務が左右されることが多くなってしまっています。
宮原会計の目標は、会計業界以外の専門家(銀行家や法律家ほか)と
クライアントの橋渡しが出来るような広範囲の知識を身に着け、
『業際』の問題も解決できる柔軟性を持つことです。
上記の問題点を解決するために、宮原会計では、組織化を進める
ことにしました。
会計事務所の組織化の道筋は以下の過程を踏む必要があると
思います。
1.事務所として最低限のサービス(品質)を確保する。
2.担当者個人の知識・経験をブラッシュアップする。
3.組織化を行い、複数の視点からのサポートを行う。
会計・税務の知識をおろそかにして他の『業際』の知識を求めても
本末転倒になります。
そのため、税理士事務所として、一職員がある程度の品質になるまで
担当者個人のブラッシュアップを求めてきました。
しかし、弊所も設立10年が過ぎ、会計・税務に関しては事務所として
一定の品質に達してきたと思います。
今後は組織づくりを行い、会計・税務に関しては複眼でのサポート、
『業際』に関しては、職員全体のシナジーを求めていきます。
また、組織化を行った場合、以下のような当たり前の問題も
同時に対処できます。
〇複数の担当者が違う視点から問題を確認し、ケアレスミスを防ぐ。
〇万一病気になっても他の人間がフォローできるようする。
ハーバード大学のボリス・グロイスバーグ教授(経済学)は
「企業を永続的に発展させるためには、特定の才能に頼るよりも
社員にチーム意識を持たせるほうが重要」と話しています。
かつては、少しでも早く成長して上場する企業が優れている、と
評価された時代もありました。
しかし、今では永続して少しでも長い間お客様と従業員(及び株主)を
満足させられる企業が評価されてきています。
私たち宮原税務会計事務所は、安定して高いレベルのサービスを提供
すると同時に、少しでも成長してクライアントのニーズを満たして
いける組織となるよう精進して参ります。
今年もよろしくお願いいたします。